今週のメルマガ?第8号 2021.12.07 製版の話ー

ほんと1週間があっという間に経ってしまい、12月は気持ち的も忙しくなるのでアワアワしてしまいます。
落ち着け、落ち着けー
ということで先週制作した手ぬぐいの説明からスタートします!

【先週制作した手ぬぐい】

「割付文様」という種類のもので、八角形と四角形を隙間なくつなげて構成され、斜め方向につなぎ合わせたものが一般的です。八角形と四角形の中に、唐花文や雲龍文などの文様が入った重厚なものが多く、錦や金襴の文様として広く用いられてきました。名前の由来である「蜀江」とは3世紀頃に中国で栄えた蜀(現在の四川省成都付近)の首都を流れる川を指し、赤染に優れた場所であったため、そこで織られていた錦を蜀江錦と呼びました。
中国では宋時代以降文様の形式が固定し、八角形と四角形を隙間なくつなげる構成を蜀江紋と呼ぶようになりました。
「割付文様」とは、直線や曲線、丸や四角などで規則正しく図柄を構成している文様のことを指し、日本に古くからあるデザインになります。
三枡は大中小三個の入れ子の桝を上から見た文様で、桝が重なり「増々よいこと」の縁起を担ぎ、歌舞伎役者の初代市川団十郎が稲妻文から考案して評判を得て以降、一門の定紋としました。
また三枡を互い違いに組み合わせた連続模様を六弥太格子と言います。
この2つを組み合わせ、歌舞伎の演目「暫(しばらく)」のイメージが強かったので海老茶色に染めました。
江戸小紋を意識して猫の顔を七宝に見えるように並べた「猫七宝つなぎ」(海老茶色)の手ぬぐいです。
「七宝」は、重なり合って四方十方(縦横のつながることを十方といいます)無限に続くことから吉祥文様と呼ばれおめでたい柄になります。

【今週の制作予定】

やっと来年の干支のトラの手ぬぐいの制作に入ります。まずは絵を描くため、今週の在庫はありません。
トラの絵が描き終わるまでは他の手ぬぐいの制作ができないので、年内販売できるように頑張ります。

【版の作り方】ー製版の話ー

紗張りしたアルミ枠に感光乳剤を塗って乾かしてから白黒の原稿を出力したものを紫外線で感光して余分な感光乳剤を落としたら完成です。(写真は試作なのでアルミ枠ではありません)
↑左が感光乳剤を塗ったところ、右は原稿を乗せて感光させたあとの写真)
↑これが完成した「千鳥」と「三桝と六弥太格子」の版。

新作や版が壊れた時以外は製版しないので、1年に何度も製版することがなく写真がほとんどありませんでした。
こんな感じでも伝わりましたか?
どの作業も地味だけど大切な作業です。この版を作って、色のりが出来上がってやっと手ぬぐいが作れます。

【今週の出店予定】

12/11(土)13:00〜17:00
12/12(日)13:00〜17:00
吉祥寺中道通りハウス秋山駐輪場
※雨でも風がなければ出店します。雨の日は自転車置き場の奥に引っ込んでますが怖がらずに見に来てください。
 

【ネットショップ】

いつでもオープンしていますので是非ご利用ください。
 

【限定販売】

東京の谷中にある「下町てぬぐい処 賞(めでる)」さんにて、期間限定でともぞう本舗の手ぬぐいを販売していただいています。谷根千散策も含めて是非!
下町てぬぐい処 賞(めでる)周年記念イベント
住所:東京都台東区谷中1-3-3
TEL:03-5834-2830
期間:11/24(水)〜12/26(日)

今週も何とか書けました。ものすごく小分けにして手ぬぐいの作り方を説明していますが伝わるのかな?
「今週のメルマガ?」はそろそろ最初の頃のものは消していき、【手ぬぐいの作り方】の部分だけ残していきます。
今週も最後までお読みいただきありがとうございました。
誰かが読んでいると信じて・・・

ともぞう